コーヒー豆の話
コーヒーは社交的かつ経済的重要商品
コーヒーは最も多くの国で飲まれている飲み物です。
世界各国でコーヒーを提供するカフェは、知識人や文化人や美術にかかわる人などの交流の場として大きな役割を果たしてきました。
ちょっとした打ち合わせや顔合わせなどの日本でも”喫茶店”を利用してきました。
【ヨーロッパのカフェ】
更に、一次産業として石油に次ぐ貿易規模を誇っており経済上も重要視されています。
コーヒー豆は約70か国で生産されており、特徴も様々です。
また、含まれるカフェインに代表される薬理活性成分は医学薬学の面でも研究対象となっています。
産地と種類
ブルーマウンテン(ジャマイカ)
卓越した香りが特徴。滑らかな咽喉越しと軽い口当たりで調和がとれた味わい。
ジャマイカのごく一部の産地の物をブルーマウンテンと呼びます。とても高価です。
コナ(ハワイ島)
強い酸味とコクと風味を持ちます。
ブルーマウンテンに次ぎ高価です。
キリマンジャロ(タンザニア)
タンザニア産コーヒーの日本での呼称。
強い酸味とコクが特徴。
焙煎深度により味が大きく変化する。
モカ(イエメン、エチオピア)
香り豊かで独特の酸味が特徴。
甘味とコクが加わり最も歴史があるブランド。
イタリアではコーヒーそのものを”モカ”と呼ぶこともあります。
イエメンの「マタリ」、エチオピアの「ハラ―」が有名です。
グアテマラ
酸味とコクに華やかさとキレが加わり後味スッキリが特徴的。
ブラジル
甘さと軽さの中に酸味と苦味がバランスよく内在している。
安価なためブレンドコーヒーのベースになっていることが多い。
コロンビア
酸味と甘さのバランスが良く安価。
コーヒーの基本の味。
マンデリン(インドネシア)
スマトラ産。苦味とコクを中心とした味わい。
日本ではブルーマウンテン以前は世界一と称されていました。
トラジャ(インドネシア)
スラウェシ島産。苦味が持ち味で酸味はない。
ジャワコーヒー(インドネシア)
ジャワ島産のアラビカ種のコーヒー豆の総称です。
かつての一大産地でモカとブレンドしたモカジャバは最古のブレンドとして有名。
経済恐慌による産地のダメージが大きく産出量が激減し最近では目にすることは稀です。
味は全体的にマイルドで、工業用やエスプレッソやアイスコーヒー用としてのロブスタ種の産地となりました。
ケニア
フルーティでさわやかさが特徴。
強い風味でバランスも良く、ドイツなどヨーロッパではタンザニア産と共に一般的な銘柄。
深煎りが好まれる。
サルバドル(エルサルバドル)
全体的に甘く上品な味わい。
コスタリカ
酸味が比較的強く苦味は少なめ。軽くてクリアな味わい。
キューバ
ブルマンに似てバランスが整った上品な香りが特徴。
ドミニカ産やハイチなどの、カリブ海域のコーヒーは総じて似た傾向の味わいになる。
アジア(インド、ベトナムなど)
ネパールや中国でも近年はアラビカ種を導入し輸出に向けて生産しています。
元種に比べ重めの味わいになることが多い。酸味・風味もやや弱め。
実に主な品種だけでも15種類あり、焙煎深度や挽き方でも味わいに大きく影響を及ぼします。