コーヒーによる健康への影響力
コーヒーポリフェノールが体の”酸化”を防ぎ健康維持に役立っている
多くの方がご存じの通り、コーヒーにはポリフェノールという成分が含まれています。
ポリフェノールといえば赤ワインが有名ですが、コーヒーも負けず劣らず多く含まれています。
赤ワインを1とすればコーヒーは0.9です。遜色ありません。
ポリフェノール類は一般的に【抗酸化物質】と呼ばれています。
ポリフェノールはクロロゲン酸という成分の仲間であり、更に体内でフェルラ酸という成分に代謝されます。
このフェルラ酸は血小板が固まるのを防ぎ血液をサラサラにしてくれるため、血管が詰まりにくく脳梗塞や心筋梗塞を防いでくれると考えられています。
過剰な《活性酸素》は害を及ぼすから抗酸化物質が日々戦っている
人間は”酸素”無しでは生きていけません。呼吸するのにも火を燃やすのにも酸素が必要です。
酸素は必要不可欠な存在ですが、体内に入った一部の酸素はスーパーオキシドや過酸化水素などの《活性酸素》へ変化します。
体内に取り込んだ酸素の数%、その他病気や怪我した時の炎症や喫煙やストレス、紫外線を浴びる事などで体内で発生します。
活性酸素がバランスよく体内で回っている状態は免疫機能改善や細胞間のシグナル伝達など重要な役割を果たしてくれますが、過剰に増えると酸化ストレスと呼ばれ害を及ぼす存在になります。
酸化ストレスは様々な病気の一因となり、細胞を傷害し、がん、心血管疾患、生活習慣病などを引き起こします。
通常、活性酸素は体内の酵素などによって減少しますが残った活性酸素はポリフェノールなどの【抗酸化物質】が日々戦って均衡を保っています。
つまり、コーヒーポリフェノールを摂取することは健康維持に重要な役割を担っていると考えられているわけです。
その他の成分としてコーヒーにはカフェインも多く含まれています。
カフェインは日本茶にも含有されていますが玉露を除けばコーヒーの方が多く含有しています。
【玉露の方がカフェインは多く含有されている】
カフェインの効果
カフェインといえば眠気覚ましが一般的ですが、その他「鎮痛作用」「倦怠感除去」「疲労回復」などの効果も報告されています。
そのため風邪薬や頭痛薬などの医薬品にも含まれています。
しかし、カフェインは体に悪影響があるという話を見聞きしたことがあると思います。
カフェイン中毒という言葉も広まっており、眠気覚ましにコーヒーを飲みたいけれど少し怖い、害があるのでは?と不安になることがあるかもしれません。
実はカフェインが体に及ぼす影響には個人差があるそうです。そのため具体的な摂取の目安は我が国日本にはありません。
では海外ではどうでしょう?
ヨーロッパでのカフェインの摂取目安
ヨーロッパの公的機関、欧州食品安全機関(EFSA)が定める数値はカフェインの最大摂取量は1日400㎎以下・1度の摂取量200㎎以下としています。
もちろん健康体の成人の場合です。妊婦や授乳中には1日200㎎以下が目安らしいです。
じゃあ、カフェイン400㎎ってどれくらい?
ドリップコーヒー1杯150ml換算でカフェイン90㎎ぐらいになります。インスタントコーヒーの場合は80㎎です。
1日4~5杯が目安といったところです。
以前ある情報番組でも、1日3~4杯のコーヒーが健康維持に有効であると考えられる研究結果を放送していました。
コーヒーは単なる嗜好品ではなく、健康そのものに非常に重要な役割を持っていることが近年明らかにされました。
一人一人の健康に寄り添うコーヒー
目覚めの1杯・昼食後の1杯・集中力を高めるための1杯・倦怠感を吹き飛ばす1杯・静かに時を過ごす1杯。
コーヒーは様々なシーンで、静かに私たちの健康に寄り添っています。